第9回公演 「うつろ らんど」

2007年12月12日〜12月16日

 下北沢「劇」小劇場   

■CAST・スタッフ
作・演出】 村田 与志行
【出演】
石松太一 川崎桜 河野真子(オッセルズ) 
佐藤幾優(boku-makuhari) 鈴木芳 関藤隆治 高田智之 
高見綾子 津田タカシゲ 古川直美 増井太郎 
増田英敏 村田与志行 和田好美
【照明】 関塚 千鶴(ライオン・パーマ)
【音響】 小宮 聖子
【舞台美術】 泉 真
【舞台監督】 大槻 めぐみ
【オブジェ】 好宮 温太郎(タテヨコ企画)
【宣伝美術】 KOJOPOM
【パンフイラスト】 高見 綾子
【制作】 ボタタナエラー

ご挨拶

僕が以前読んだ昔話の短編集で、貴族の男女の話があって、男がお固い美女を口説いているという設定で、「うるわしのきみ」みたいな手紙を送り、ロマンチックに物語は始まったのですが、途中から話の展開がクレイジーさを帯び、男に対する女の態度は極めて固く、そのため男は尋常さを失ってしまい、異常な行動をし始めて、女の事を諦めるため、女の住む屋敷に潜り込み、厠(トイレ)の辺りに潜伏し、女が用(大きい方)を足した後、厠にそっと忍び込み、下女がそれを処理する前に、そのモノを食っちゃったりするという、ある意味究極の行動に出て、気持ちを萎えさせる事によって、自分の女に対する思いを、冷ましてしまおうという積もりだったのですが、そのモノと対峙してみたところ、匂いはいと芳しく、なめてみればいと美味であり、余計思いが募っちゃったという次第で、とうとう男は発狂し、狂い死んだというオチだったのですが、この変な話の様に、昔の人が創作した物語は、現代人が思い付く様なオチよりも、ブッ飛んでいるというか、思い付いてもとても書けない様なオチを、平気で書いてる所があって、そういう昔話を読む度に、文明や科学に洗練されてなどいない、昔の人の感覚の方が、想像力豊かなのかも知れないと、思ったりしてしまうのです。