ボタタナエラー 第14回公演
『グロッキィ・マリー』
2017年8月9日(水)~13日(日)
高円寺明石スタジオ

作・演出:村田与志行

出演
青海衣央里(東京タンバリン) 浅季愉女美
川崎桜 辻󠄀川幸代(ニュアンサー) 
前有佳(年年有魚) 山本珠乃
関藤隆治 大間剛志(HUSTLE MANIA)
津田タカシゲ 平吹敦史
富士たくや 村田与志行

スタッフ
照明:シバタユキエ
音響:宮崎淳子(サウンドウィーズ)
舞台美術:泉真
舞台監督:山本卓司
宣伝美術:高見綾(ayasui)
宣伝美術撮影:高橋敦(河内製作所)
舞台写真撮影:赤坂久美
ビデオ撮影:夕起ゆきお
当日運営:藤井のりひこ

協賛 株式会社 いと音

ご挨拶

日が暮れると僕はいつも、何だかお酒が飲みたくなります。以前は台本を書く際にも、飲みながら書いたりしましたが、後で読み返すと大抵ダメなものだったので、今回は台本執筆にあたって、日が暮れたら潔く、書くのはやめて、飲むだけにしました。早いペースで、飲んで飲んで、眠るまで飲んで(そうやって早寝をして)、翌朝5時前に起床して、毎朝コツコツ書き進めました。ある朝、何だか行き詰まってしまったので、書くのをやめてテレビをつけると、(その時間帯の番組に多い)通販番組をやっていました。野菜ジュースを、「嬉しい声が続々と」という風に、愛用者の方々がめいめい紹介していましたが、そのジュースに魅力を感じたのは、愛用者の一人の芸能人が、きちんとその長所を挙げて推薦していた時ではなく、素人の下町のおばさんが、自分の気に入ってる理由を好き勝手に喋っている時でした。おそらく、それと同じように台本も、作家の思いや考えを、きちんと登場人物に語らせる(人物に代弁させる)より、作家の考えと、登場人物の考えが違う(人物が好き勝手に喋ったり黙ったりする)方が面白いに違いないと、テレビを見ながら思いました。なのでその方向で台本を書くことを心がけ、そして、「演出家のイメージを役者がきちんと再現する」というやり方とは、別のやり方を心がけて、約一ヶ月半稽古をしました。

本日はご来場ありがとうございます。前回公演が5年前だったので、久し振りの公演となります。少しでも楽しんでいただけましたら幸いです。